自衛隊を辞めたいと感じた時、職種や分野を変えて新しい職業に転職することが有益かどうか、悩むことがあるかもしれません。
今回は、自衛隊から転職することの利点や欠点、転職しやすい職種、そして転職手順についてわかりやすく説明します。
いざ転職を決めても転職先をどう選べばいいかわからないですよね~
今回は、自衛官から転職するメリット・デメリットと、転職しやすい職種や方法について解説します。
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自衛隊から転職するメリット
自衛隊から転職するメリットについて解説
自衛隊から転職するメリットとは?
自衛隊の仕事には向き不向きがあり、自衛隊の仕事が苦痛になってしまうこともあります。
そうした場合、転職することが大きなメリットをもたらすことがあります。
ただし、自衛隊の仕事が向いている人でも、転職によるメリットは存在します。
一部の面でのみメリットがあるかもしれません。
この段落では、自衛隊から転職することによるメリットについて説明しています。
過酷な環境から離脱できる
自衛隊は、上下関係や生活面での規律が厳しいことが特徴です。
日本には軍隊が存在しないため、自衛隊は軍隊に準じた決まり事があり、隊員は常にそれを守ることが求められます。
このような環境は、仕事上やプライベートでも制限が多く、ストレスを感じやすいといえます。
また、団体行動が求められ、プライバシーが欠如するため、過酷な精神的負担が長期間続くこともあります。
そのため、肉体的なつらさよりも、厳しい規律の下で生活することによる精神的な負担から逃れたいと考える人が、転職を検討する場合も多いようです。
自由時間が増える
自衛隊から民間企業へ転職すると、自分の時間の自由度が大幅に増えます。
自衛隊では寮生活を送ることになり、常に団体行動が求められます。
1日のスケジュールも、規律に沿って決まってしまうため、自分で自由に使える時間が限られてしまいます。
このような生活リズムが合わないと感じる人もいるでしょう。
そのため、転職することで自分自身でスケジュールを決め、自分のライフスタイルに合わせて行動できる時間が増えるというメリットがあります。
また、自衛隊での寮生活を終えることで、自分自身の生活リズムを決めることができるようになります。
自衛隊では、行動の中身だけでなく、実行する時間までもが規律によって決められてしまいます。
しかし、転職を機に自分自身が何をするか、いつ行動するかを自由に決められるようになります。
このように、自分自身で生活リズムを決められる自由を取り戻すことは、転職の大きなメリットといえます。
より長く働けるようになる
自衛隊は一般の公務員よりも早い定年が設定されており、53〜56歳が定年です。
定年後の生活資金や年金受給までの期間が長いため、転職して長く働けるようにすることがメリットとなります。
また、自衛隊での昇進は民間企業よりも厳しく、昇進しても激務になる可能性が高いため、昇進試験に臨むかどうか慎重に考える必要があります。
若いうちから転職して、定年後も生計を立てるためのスキルを身につけることで、老後の生活不安を払拭することができます。
そういった観点から、自衛隊から民間企業に転職することは、賢明な選択といえます。
その他メリット
自衛隊の隊員たちは、国や国民を守るために働いています。
災害が発生した場合には、人命救助などで活躍しますが、常にそうした出動機会があるわけではありません。
そのため、万が一に備えて厳しい訓練を繰り返しています。
しかし、訓練には目的があります。
訓練を繰り返すことで、常に現場での最適な行動をとるための能力を身につけることができます。
ただし、訓練ばかりを繰り返していると、目標を見失ってモチベーションが低下し、ストレスや心身の不調につながることがあります。
このような場合は、転職を検討することも一つの選択肢です。
新しい環境で新たな使命感を持って働くことで、モチベーションを取り戻すことができます。
また、自衛隊の派遣範囲が法解釈によって変化するため、戦闘地域に派遣される可能性があると不安を感じている人もいます。
命がけで働くことに抵抗がある場合は、別の使命感を持った仕事に転職することで、精神的にも肉体的にも負担を減らすことができます。
自衛隊から転職するデメリット
ここからは、自衛隊から転職するデメリットについて解説していきます。
自衛隊から転職するデメリットとは?
自衛隊からの転職にはメリットがある一方で、必ずしもすべての人にとってメリットとは限りません。
実際には、転職がデメリットとなる場合もあるため、事前に注意が必要です。
社会的信用度が低くなる
自衛隊員は国家公務員の一種であるため、社会的信用度が高いと言われています。
これは、国が雇用主であり、倒産することがなく、解雇されることもないためです。
そのため、自衛隊で働いている間は、社会的に信用される傾向があります。
自衛隊員が転職して民間企業に移る場合、社会的信用度が低くなる可能性があります。
これは、個人の人柄や能力ではなく、勤務先である自衛隊が信用されていたためです。
よって、ローンなどの融資が受けられなくなることがあります。
また、転職先で新卒者と同等の評価を受ける可能性があります。
一度信用度が下がってしまった場合、再び高い信用度を得るには時間がかかるでしょう。
したがって、自衛隊からの転職を考える際には、自分が高い信用度を捨てて一から信用を築き直す覚悟が必要かもしれません。
しかし、職場で経験を積み、実績を上げれば、再び信用度を高めることができます。
待遇の低下
自衛隊は国家公務員の中でも特殊な職種で、高い給与が設定されています。
加えて、宿舎費や食費、医療費がかからずに生活できるため、年収が一般職国家公務員よりも高くなるケースが多いです。
しかし、転職する場合には、生活が一変することになります。
自衛隊にいたときと比べて、給与が下がることや、福利厚生が減少することが考えられます。
特に幹部自衛官の場合、同年代の一般職公務員と比べて年収差が200万円近くになることもあります。
民間企業に転職する場合は、報酬がさらに下がることもあります。
転職先で受けられる給与額の低下をどの程度許容できるか、よく考えた上で転職先を探すことが重要です。
また、国家公務員は福利厚生が優遇されています。
転職することで、福利厚生の充実度が下がる場合があるため、十分に理解した上で、転職を検討することが必要です。
転職することによって、住居費や医療費などの負担が増えることもあるため、メリットとデメリットを洗い出して、バランスを考えた上で転職を決めることが大切です。
転職準備の手間
自衛官は、自由な時間が限られており、寮で団体生活を送り、タイムスケジュールに沿って行動しなければなりません。
そのような状況の中で転職活動をすることは困難です。
準備に負担がかかり、時間が足りなくて諦めることもあるかもしれません。
また、手間をかけるのが面倒だと思って手近な仕事に就いて後悔することもあります。
そこで、限られた時間で効率的に準備を進めるためには、自分だけでなく支援者の力を借りる必要があります。
転職エージェントなどを活用して、時間や手間を節約しながら転職活動を進めることが大切です。
その他メリット
自衛隊からの転職に際して気を付けなければならないのは、適性に合わない転職先を選んでしまうことです。
現在の状況から逃れたいという気持ちが強くなりすぎると、自分に合わない仕事に妥協してしまう可能性があります。
自衛官として長期間勤務していた人でも、転職後の業種によっては、自分が持っているスキルが全く活かせないことがあります。
自衛隊で得られるスキルが、特殊なものであるためです。
自衛隊での経験は、民間企業への転職では有利にはならない場合もあるというデメリットがあります。
しかし、自衛隊で身に付けた強みや、民間でも活かせるスキルは存在するでしょう。
自分の強みや、活かせるスキルは何かをしっかり考え、転職先を選ぶ必要があります。
自分に適した仕事が分からない場合は、第三者に相談することも有効です。
ただし、自衛官として一緒に活動している人に相談することはできません。
自分のスキルがどのような仕事で活かせるのか分からない場合は、自衛官向けの再就職支援制度を利用することも一つの方法です。
また、民間の転職エージェントを活用することも検討してみてください。
自衛隊からの転職しやすい仕事10選
自衛隊からの転職しやすい仕事10選について解説していきます。
転職しやすい仕事
自衛隊では、自衛官として働く中で多くの資格取得機会があります。
様々な資格を取得することができるので、上手に機会を活用することが重要です。
もし、将来的に働きたい仕事がある場合は、その仕事で活かせる資格を自衛隊で取得しておくことをおすすめします。
そこで、この段落では、自衛隊からの転職に向いている仕事の中から10選を紹介します。
職しやすい仕事①:トラックドライバー
トラックドライバーとは、運送業者で働き、トラックを運転して荷物を配送する仕事です。
宅配、引っ越し、物流などによって、扱う荷物や業務内容は異なります。
昔は普通自動車免許で4トントラックまで運転できましたが、法改正によって大型自動車免許が必要になりました。
その影響でトラックドライバーが不足していますが、ネットショッピングの拡大などによりトラック輸送の需要は高まっています。
運送業界は人材不足に悩んでおり、大型自動車免許を持っていると有利になります。
自衛隊には大型自動車免許を取得できる専門訓練所があり、高卒でも21歳以上ならすぐに取得できます。
自衛隊で取得した免許は、民間でも通用します。
トラックドライバーには体力や忍耐力が求められます。
荷物の積み下ろしをドライバー自身が行わなければならない場合は、特に体力が必要です。
自衛官は日ごろから厳しい訓練に耐えてきたため、採用する側にとっては貴重な人材となります。
トラックドライバーに転職する場合、自衛隊で身につけた体力や忍耐力が役立つでしょう。
職しやすい仕事②:営業職
営業職は、顧客に自社の商品やサービスを提供し、彼らのニーズに合わせた提案を行い、購入してもらう仕事です。
一般的に、営業職は売り込みをすることが多いと思われがちですが、実際にはそうではありません。
営業職は、顧客が抱える課題を発見し、解決策を提供することが基本です。
自社の商品やサービスが売れることは、このプロセスの結果に過ぎないため、押し付けることではうまくいかないのです。
法人営業と個人営業の2つの種類があります。
営業職には特別な資格が必要というわけではありませんが、信頼関係を築くためには高いコミュニケーション能力が必要です。
自衛官のように、上下関係を重んじる環境でコミュニケーションスキルを磨いてきた人は、営業職においてもそのスキルを活かすことができます。
特に、取引先や上司とのやりとりにおいて礼儀作法やマナーは非常に重要です。
また、自衛官は訓練を通じて時間管理や効率的な動き方などを身につけています。
これらのスキルは営業職でも役立ちます。
さらに、自衛官はポータブルスキルを日常的に訓練しています。
ポータブルスキルとは、業種や職種に関係なく通用する汎用的なスキルのことです。
自衛隊では常に有事を想定し、最高のパフォーマンスを発揮するための訓練を行っています。
これは、営業活動においても事前の準備が必要であることを自然に理解することができます。
また、自衛官は自己責任の重要性を学びます。
自分で問題を解決することが求められるため、状況判断力やトラブル解決能力が高くなる傾向があります。
これらのスキルは営業職でも大いに役立ちます。
職しやすい仕事③:警備員
警備員は、施設内や屋外現場などで人や物の安全を守る仕事をします。
業務は主に4つに分類され、それぞれの場所や相手によって異なります。
1号警備業務は、盗難や事故を防止するために施設や駐車場、住宅などでの警備を行います。
2号警備業務は、危険な場所での通行人の安全を守るため、道路工事現場やイベント会場などでの警備を担当します。
3号警備業務は、現金や貴重品の運搬時の盗難を防止するための警備を行います。
危険物輸送時の警備も担当します。
4号警備業務は、身辺警護を含むボディーガードの仕事です。
自衛官経験者が警備員に向いている点は、責任感や行動力が必要とされること、チームでスムーズに連携することができることなどがあります。
自衛官として培った使命感や正義感は、人や財産を守るという面で役立ちます。
また、長時間立ちっぱなしの業務があるため、自衛隊で身に付けた体力や忍耐力も活かせます。
職しやすい仕事④:清掃員
清掃員というと、一般的にビル清掃員を指します。
しかし、清掃する場所や対象によって手順や働く人数が異なります。
隅々まで綺麗にするために、手順が細かく決められています。
広い場所を担当する場合は、複数人で協力して作業を進めます。
自衛官経験者は、段取りに沿った作業に慣れているため、取り組みやすい仕事です。
また、効率的な作業が求められるため、自衛官経験者には向いています。
汚れの種類や清掃箇所に応じて、道具や洗剤の種類を変える必要があることもありますが、自衛官経験者なら理解できるでしょう。
清掃員はシニアの仕事と思われがちですが、実際には体力が必要です。
掃除道具ひとつひとつはそれほど重くはありませんが、まとめて運ぶとなると相当な重量になります。
階段を使って移動することも多く、担当する場所によっては体力が必要になります。
高所の窓ふきなど危険個所や特殊箇所の清掃は、行える人が限られます。
しかし、訓練を受けた元自衛官なら、そのような場所を専門に担当することもできるでしょう。
また、黙々と手を動かし、チームワークを発揮することも自衛官経験者にはそれほど難しいことではありません。
職しやすい仕事⑤:スポーツインストラクター
自衛官として日々ハードなトレーニングをこなしてきた人は、スポーツジムのインストラクターとしての転職がおすすめです。
自衛隊の訓練で身についた正しいトレーニング方法や効果的な運動を知っているため、一般の人にとっては手に入りにくい強靭な肉体を手に入れたいと考えている人にとって、よい目標となります。
また、自衛隊ではコミュニケーション能力も重視されるため、人に教える能力が高くなっています。
そのため、スポーツインストラクターとして働くための資格が必須ではありませんが、持っているとアピールすることができ、信頼を得やすくなります。
健康運動実践指導者やNSCA認定パーソナルトレーナー、JATI認定トレーニング指導者資格などがおすすめの資格です。
特に、マンツーマンでパーソナルトレーニングを行いたい場合には、NSCA認定パーソナルトレーナー資格が役立つでしょう。
職しやすい仕事⑥:木工
木工とは、木材を加工する技術で、建築や家具、おもちゃなどの制作に使われます。
木工は、図面の作成から加工、組み立て、仕上げまで多くの工程があり、高度な知識や技術を必要とする仕事です。
最近は、機械による大量生産の製品が多く出回っていますが、熟練した職人の手による作品は高く評価され、高額で取引されています。
自衛官の中でも、技能工として働いていた人にとって、木工は適した転職先といえます。
木工は、手先の器用さや図面の正確な読み取り、緻密な作業に取り組む集中力を必要とするため、自衛官のスキルを活かすことができます。
また、技術を磨くことで長く働くこともできるため、自衛官の転職先としておすすめです。
職しやすい仕事⑦:システムエンジニア
システムエンジニアは、コンピュータプログラムの設計をする仕事です。
クライアントの課題を理解し、その要望に沿ったプログラムを作成することが主な仕事内容です。
自衛隊で通信科に所属する隊員などは、コンピュータプログラムに精通しているため、その知識を活かしてエンジニアとして活躍することができます。
また、自衛隊で培ったコミュニケーション能力は、クライアントのニーズを引き出す上で役立ちます。
コンピュータプログラムの需要は今後も高まることが予想されるため、システムエンジニアは自衛官の転職先として将来性のある職種です。
ただし、専門性が高く、企業などから求められるスキルも高いため、事前の準備が必要です。
自分の実力をアピールできる資格を取得するなど、スキルアップに努めましょう。
職しやすい仕事⑧:貿易関連
自衛隊では英語をはじめ、他の言語も学ぶ機会があり、多くの隊員がTOEICなどの英語資格を取得しています。
また、ロシア語や韓国語などを学ぶこともできるため、語学力を活かした職種に就くことも可能です。
通訳過程の教育を受けている場合、その語学力を活かして貿易関連の仕事や通訳の仕事に就くこともできます。
自衛官として培った語学力は、民間企業でのグローバルなビジネス展開や海外での仕事にも活かすことができます。
職しやすい仕事⑨:建築士
自衛隊では、測量士、建築士、電気工事主任技術者、電気事業設備主任などの建築系の資格を取得することができます。
特に、測量士や建築士の資格は自衛隊内で昇給につながるため、多くの人が取得しています。
これらの資格を持っている場合、建築関連の仕事に転職することができます。
また、1級建築士の資格を取得している場合は、企業に就職するだけでなく、独立して建築士として働くことも可能です。
これらの資格を取得している自衛隊員の方は、転職においても大きなアドバンテージになることでしょう。
職しやすい仕事⑩:自動車整備士
自衛隊では車両整備が欠かせず、特殊車両であっても公道を走るために車検を通す必要があります。
そのため、隊員が車両整備を行うことが求められ、自動車整備士の資格取得が可能です。
この資格を活かして転職することも可能であり、自衛官経験者にとっては適した職種の1つです。
車両整備に携わりたい方は、自衛隊での経験を活かして、自動車整備士としての道を歩んでみるのも良いでしょう。
自衛隊から転職する方法
自衛隊から民間企業に転職する際、転職の準備には時間や手間がかかります。
転職先の選定や準備を自分ひとりで行うと、中々うまくいかなかったり、妥協することになることがあります。
しかし、転職は人生を左右する重要な決断ですので、準備をしっかりと行って後悔しないようにしたいものです。
自分一人での準備が難しい場合には、転職エージェントの利用が便利です。
転職エージェントに登録することで、自分の経歴や適性に合った求人情報を受け取ることができます。
転職エージェントは、数多くの求人情報を収集し、自分に最適な求人情報を選定して提供してくれます。
自衛官のように忙しい人でも、効率的に転職先を探すことができます。
「仕事探し」、実は難しくない
新しい環境に身を置くことになると、誰でも不安を感じるものです。
自分がやりたいことが本当にできるのか、現実とのギャップはないか、自分に務まるかどうか、など考えることがたくさんあります。
しかし、仕事探しは実は難しくありません。
必要なのは自分の良いところを知り、前向きにチャレンジすることです。
誰にでも長所や強みがあります。可能性がある存在を否定する必要はありません。
孤独を感じている方、自信がない方も、自分自身のポテンシャルを信じて前に進んでみましょう。
新しい仕事が待っているかもしれません。
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